どようのつちのひクラシック音楽

どようのつちのひ 75

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エルガー 行進曲「威風堂々」第5番(1930)

「威風堂々って1曲しか無いんじゃないの?」と思っている方も多いのでは。

完成した「威風堂々」は全部で5曲あります。1番有名なあの曲は第1番。

「完成した」とわざわざ書いたのは未完の曲も存在するからで、その未完のスケッチから補筆した第6番が存在します。実はこのコラムを書くにあたり資料を読むまでその事を知りませんでした。ちなみに補筆版初演は2006年と比較的最近の出来事です。

皆さんご存知であろう第1番と比べると軽妙な曲だと思います。
しかし、この軽妙さがウィットに富んでいてなんとも英国らしい。1番は英国人の尊厳の様な物を感じますが、5番は英国人の気質を感じます。

曲の構成も1番とかなり似ていて、中間部の高らかに歌う様な旋律はどことなく1番を彷彿とさせます。


最後に「英国第二の国歌」とまで言われる威風堂々第1番の対抗馬(?)を貼って締めとします。

スーザ 行進曲「星条旗よ永遠なれ」(1896)

同じ行進曲というジャンルの中で、国が違えばここまで違う音楽になるという好例です。どちらもお国柄が良く表れた名曲だと思います。