前回の続き。
交響曲がダメなら何がクラシック入門向きなのかを考える。
具体的な曲の紹介は次回以降にして、今回は曲の種類だけ羅列。
●交響詩
交響曲と違って楽章が無い曲が多く、長さも15分程度のものが多い。一番の特徴は「標題音楽」である点。標題音楽とは、曲のテーマを明示して風景や心情などを音楽で表す曲の事。なので殆どの曲が「交響詩『海』」の様にテーマが曲名に明記されている。音楽の性格的に映画音楽に近い。
曲の解説など読まずとも最初から気楽に音楽に浸れるのが良い所。
欠点は交響詩で有っても曲名に「交響詩」とは付かないパターンも多く探しにくい所。
●組曲
短い曲が何曲か集まった曲。交響詩と同様、標題音楽。こちらは一つのテーマと言うより物語のストーリーに沿った物が多い。短いながらも物語の起承転結を楽しめる曲が多くこちらも飽きずに聴きやすい。
●序曲
バレエやオペラなど舞台演劇の為の曲集のオープニング曲。
短くても3時間程度、長いと1日では終わらない交響曲ですら比較にならない程長い長い舞台曲の最初を飾る曲なだけ有って華やかでキャッチーな曲が多い。これも標題音楽の一種と言って良いかもしれない。
●要するに標題音楽全般
やはりテーマが明確な曲は聴きやすい。
●ピアノ曲
オーケストラから離れて器楽曲。他の楽器の曲でも良いが、音の幅はピアノが一番だと思うのでピアノをチョイス。
ピアノ曲の中でもソナタはあまりおすすめしない。曲の構成が交響曲とほぼ同じであり、何より長い。逆に交響曲への足がかりには良いかもしれない。
ワルツなどの舞曲、組曲などが短く聴きやすい物が多いと思う。
●協奏曲
交響曲と器楽曲のハイブリッド。ソリストが居る分、交響曲と比べるとかなり聴きやすい。伴奏するオーケストラもソリストを引き立てるのが主目的のため、曲も複雑でない物が多い点も良い。
ただし長い曲が多いので、前述の物と比較するとお勧めしづらい。
●(番外)それでも勧めたい交響曲
全部聴くから長いのであって、一部だけ聴けば良いという話。
協奏曲やピアノソナタなどの長い曲にも言える。楽章だけでも良いし、いっそ楽章の一部だけでも良い。名曲揃いなので、一部分だけでも今後取り上げて行きたい。