どようのつちのひクラシック音楽

どようのつちのひ 36

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リスト ハンガリー狂詩曲 第12番(1853)

狂詩曲(ラプソディ)は「民族的、叙事的な内容を自由に表現した曲」とあります。特に「自由に」という点の比重が大きい様で、どの曲も即興曲的な雰囲気を感じます。

曲名の通り、リストはハンガリーの伝統的なメロディを取り入れて作曲を行いました。しかし、その古いと思っていたメロディは実は作曲当時に作られたものでリストが勘違いして取り入れたという話もあるとか。今となってはその勘違いしたメロディも十分「古い曲」なので細かい事は気にせずに聴くのが良いのかなと思います。

個人的に一番好きなのがこの12番。ちなみに全部で19曲あります。
この12番は同じメロディでも頻繁に長調短調が入れ替わったり、低音ばかり弾き続けたかと思えば突然高音部ばかり弾き出す曲調は自由と言うより躁鬱感さえ感じます。後で紹介する2番と比べると全てのメロディがシャレていてコミカルさはありません。非常に幻想曲チック。

この曲集で一番有名なのは第2番。
以前のコラム(25回)でもコメディで使われている物を取り上げたので聴き覚えもあるかもしれません。12番と聴き比べると随分とコミカルな感じです。元がこれだけコミカルならコメディに使われるのも納得できる話ですよね。

どようのつちのひ 25
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